1.日本、気候変動枠組条約第14回締約国会議でNGOから「化石賞」受賞
年間2位といっても全然名誉な賞ではない。「化石」のように頑迷で、地球温暖化対策の進行の妨げになったという賞。自らの中期目標は公表せず、先進国全体の目標について具体化することに抵抗し、途上国の排出削減活動の資金協力についても全く提案しなかった。国内のたった200事業所だけで半分の二酸化炭素を出していることを隠したがるのと関係があるのかもしれない。
2.公共放送で「ミツバチ“大量失踪(しっそう)”の謎」が解き明かされる。
「巣の中の蜜を調べてみると、その蜜にはネオニコチノイド系の殺虫剤が大量に含まれていた」と。この農薬は、すでにフランスの裁判所で、ミツバチ失踪の原因物質として使用禁止の判決が下されている。謎ではないのに「謎」になる理由が謎。
3. ピークオイルを迎えたこと、サブプライム問題
国際エネルギー機関(IEA)から、既存の油田からの石油採掘量が最大だったのは2007年で、今後投資されても減ることが発表された。一方、日本政府は「国際再生可能エネルギー機関(IRENA)」に参加しない方針を決めた。年間数十兆円を石油輸入に投ずる国が、石油生産量がピークを迎えてしまったのに、自然エネルギーに向かわない理由が謎。
田中 優(たなか・ゆう)
未来バンク事業部 理事長
1957年東京都生まれ。地域での脱原発やリサイクルの運動を出発点に、環境、経済、平和など、さまざまなNGO活動に関わる。
現在未来バンク事業組合 理事長、JVC理事、ap bank監事などを務める。
現在、立教大学大学院ほかの非常勤講師。著書に『世界の貧しさをなくす30の方法(合同出版)』『戦争って、環境問題と関係ないと思ってた(岩波書店)』『地球温暖化/人類滅亡のシナリオは回避できるか』(扶桑社新書)他多数。
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