1.世界大不況「100年に1度」と言われる大不況。
行き過ぎた市場経済至上主義は日本の市民生活に多大な影響を与えています。このような社会情勢の中、農水省は念頭の挨拶で農村漁村における雇用対策を推し進めていくことを発表しました。若者や中高年者が中山間地域に入り、農林漁業の活性化とともに放置され荒廃した自然が回復される予想です。
2009年はモノ・カネ中心経済の破綻とともに、環境共生型の市民社会が形成されていくことが期待され、NPOはますます社会に求められる組織となるでしょう。
2.生物多様性基本法が施行
日本の法律ではじめて、生物多様性の保全・復元を目的とした基本法が昨年6月に施行されました。 生きもの全般を保全・復元する法律は初めてです。本基本法の理念が、各環境・自然保護関連法に生かされていくことが期待されます。
3.トキの放鳥
2008年9月、佐渡市でトキ10羽が試験放鳥されました。伝統的農村空間が崩壊している中、餌場の確保や農薬など汚染物質等の課題もありますが、2005年9月の豊岡市でのコウノトリにつづいてトキの放鳥も行われたことは、さまざまな可能性を予感させます。
加藤正之(かとう・まさゆき)
認定NPO法人自然環境復元協会 理事
NPO法人グランドワーク三島 理事
里山から里地、川までを総合的に俯瞰できる環境スペシャリスト。
静岡県三島市では自然豊かな川の設計に携わりながら住民とともに環境再生をおこなってきた。
専門は建築/一級建築士。
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