21世紀初頭、様々な社会・環境問題が浮き彫りになるなかで、こうした現代の問題を人々の考え方や行動様式を変えることで改善していこうという動きがある。これが、“多様ないのちを還し育てる”行動のである。
この一環として、明日を担う子どもたちへのメッセージを込めて作られたのが、‘エコ育絵本’だ。
今年4月から、全12巻の発行が決まっている“エコ育絵本”は、環境教育のための絵本で、毎月異なるテーマで発売されている。これは、(株)チャイルド本社と(株)アルバが協働で、「行動“多様ないのち”を還す」というスローガンのもと制作した絵本である。エコロジカルな“イマジネーション”に溢れる絵本に仕上がっているようだ。
このエコ育絵本は、これまでの多かった小学校高学年向けの環境教育を扱った本と異なり、4歳から5歳の小さな子供たちを対象にして作られた。この年代の子供たちは、とても素直な心を持っており、周りの色んなものに興味を持ち、目をキラキラさせながら行動する。この本を通して、この時期の子供たちが多様ないのちを育む場所で豊かな体験をすることで、豊かな想像力や創造性を育んでいくことがねらいだ。
子どもと大人が楽しく一緒に読み・話し合い・体験しつつ、自分の周りの人たちの様々なものとのつながりの中に生きていることを感じるように、多彩な作家・画家による物語スタイルになっている。それと同時に、毎日の生活において大切な言葉や行動をさりげなく促している。‘ありがとう!’‘いただきます!’‘ごちそうさま!’といった感謝する気持ちを知らず知らずのうちに育むことを目指しており、月ごとに異なるテーマの根底には、「私たちの毎日の生活は身近なものから遠くのものまで地球上ですべてつながっている」という基本メッセージが流れている。
子供たちが、一生懸命何かに取り組もうとしている姿。そんな小さな子供たちの行動が、その子供たちの両親や周りの大人たちにも影響を与えていくのだろう。
7月のテーマは、“でんき、つけっぱなし!~温暖化、省エネルギーを考える”。家族みんなでエネルギーの大切さについて考えるきっかけを与えてくれるはず。
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